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病院薬剤師が職務経歴書を書くとき、最初に悩むのが「どこまで書けばよいのか」だと思います。
病棟業務、処方提案、疑義照会、プレアボイド、委員会活動、認定資格、学会発表、論文、教育活動……。
書けることはたくさんあるのに、いざ転職サービスに提出できる形にしようとすると、情報が多すぎてまとまらないことがあります。
そこでこの記事では、病院薬剤師向けに、転職サービスに提出しても違和感のないA4 1〜2枚版の職務経歴書の作り方をまとめます。
実際に私自身の経験をもとに、感染症・AST、周術期、病棟業務、教育・学術活動をバランスよく整理した例も掲載します。
※注意:本記事の記入例は、個人や施設が特定されないよう一部加工しています。実際に使用する場合は、所属施設の規程、守秘義務、応募先の募集要項に合わせて調整してください。
この記事は、次のような病院薬剤師向けです。
- 転職するかは未定だが、職務経歴書を一度作っておきたい
- 転職サービスに登録する前に、自分の経験を整理したい
- 病院薬剤師としての強みをA4 1〜2枚にまとめたい
- 感染症、周術期、病棟業務、教育活動をどう書けばよいか悩んでいる
- 転職歴がなく、職務経歴書に何を書けばよいか不安がある
結論:転職サービス提出用は「全部盛り」ではなく、A4 1〜2枚で十分
- 職務要約:薬剤師歴、病院規模、主な担当領域を短くまとめる
- 保有資格:認定資格・専門資格を整理する
- 職務内容:病棟、周術期、感染対策、教育活動を項目別に書く
- 実績:処方提案、疑義照会、TDM、プレアボイドなどは件数で示す
- 自己PR:安全性・再現性・専門性が伝わるようにまとめる
職務経歴書は、転職するためだけの書類ではありません。
自分の経験を言語化しておくことで、今の職場での評価、認定申請、講演依頼、学会発表、ブログやnoteのプロフィールにも応用できます。
私自身、転職経験はありません。だからこそ、職務経歴書は「転職するための書類」ではなく、「自分の経験を棚卸しするための資料」として一度作っておく価値があると考えています。
関連記事:
認定薬剤師を取っても給料が上がらない理由|資格をキャリアに活かす考え方
転職歴なしは不利?むしろ「継続経験」として書ける
転職歴がないと、「職務経歴書に書くことが少ないのでは?」と不安になるかもしれません。
しかし、病院薬剤師の場合、同一施設で継続して経験を積んできたことは、十分に強みになります。
- 同一施設で継続勤務している
- 病院の運用や多職種連携を理解している
- 病棟業務、委員会活動、教育活動を継続して経験している
- 専門領域を少しずつ広げてきた
このように整理すれば、転職歴なしはマイナスではなく、「継続して現場に関わり、役割を広げてきた経験」として伝えられます。
A4 1〜2枚版の基本構成
転職サービスに提出する職務経歴書は、最初から細かく書きすぎる必要はありません。まずは以下の構成で十分です。
【A4 1〜2枚版の構成】
- 職務要約
- 保有資格
- 職務内容
- 主な実績
- 教育・学術活動
- 自己PR
ポイントは、最初の職務要約で「何が強い薬剤師なのか」を伝えることです。
病院薬剤師の場合は、次の3つを意識するとまとまりやすくなります。
- 安全性:処方監査、疑義照会、プレアボイド、ポリファーマシー対策
- 専門性:感染症、周術期、がん、NST、緩和、腎、糖尿病など
- 再現性:月○件、年○件、週○回など、継続して実施していること
【テンプレ】転職サービス提出用の職務経歴書
まずは、以下のテンプレをベースに作ると整理しやすいです。
▼ここからコピペOK:A4 1〜2枚版テンプレ
【職務要約】
薬剤師歴( )年目。約( )床の(急性期/地域中核/慢性期)病院にて( )年間勤務。病棟業務、調剤、注射、(手術室/DI/感染対策/委員会活動など)に従事。
現在は(担当診療科・病棟)を中心に、薬剤管理指導、退院指導、持参薬確認、処方提案、疑義照会、ポリファーマシー対策に関与している。
(認定資格・専門領域)があり、(感染症/周術期/がん/NST/緩和/腎/糖尿病など)に関する薬学的支援を実践している。
【保有資格】
- (資格名)
- (資格名)
- (資格名)
【職務内容】
- 病棟業務:薬剤管理指導、退院指導、持参薬確認、処方提案、疑義照会など
- 調剤・注射業務:処方監査、注射監査、混注、製剤など
- 専門領域:感染対策、AST、周術期、がん、NST、緩和など
- 教育活動:新人薬剤師指導、薬学生指導、院内勉強会など
【主な実績】
- プレアボイド:(月○件/年○件程度)
- 処方提案:(月○件程度)
- 疑義照会:(月○件程度)
- TDM:(年○件程度)
- 専門領域での介入:(月○件程度)
- 学会発表・論文・講演:該当があれば記載
【自己PR】
私の強みは、(病棟業務/感染症/周術期/教育活動など)を通じて、患者安全と薬物療法の最適化に取り組める点です。これまで(具体的な実績)を通じて、安全性向上と治療最適化に貢献してきました。今後も、(希望する方向性)を通じて、薬物療法の質向上に貢献したいと考えています。
【記入例】感染症・周術期・病棟業務をバランスよくまとめたA4 1〜2枚版
ここからは、私自身の経験をもとにした記入例です。個人や施設が特定されないよう、一部表現を調整しています。
記入例の軸
- 感染症・ASTを主軸にする
- 周術期・手術室業務も副軸として示す
- 整形外科病棟での安全管理を土台にする
- 教育・学術活動も強みとして入れる
職務要約
薬剤師歴11年目。新卒入職後、約300床の急性期病院にて10年間勤務。病棟業務、手術室業務、調剤、注射、製剤、感染対策業務に従事してきた。
現在は整形外科領域を中心に、薬剤管理指導、退院指導、持参薬確認、処方提案、ポリファーマシー対策を実践している。病棟業務では、プレアボイド月5〜8件程度、処方提案月10〜20件程度、疑義照会月10件程度、ポリファーマシー対策月1〜3件程度に関与し、患者安全と薬物療法の最適化に取り組んでいる。
感染症領域では、感染制御認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師として、ICT活動、環境ラウンド、広域抗菌薬使用患者のモニタリング、感染症治療に関するコンサルテーションに関与している。抗菌薬提案は月20〜30件程度、TDM対応は年間60件程度、広域抗菌薬使用患者のモニタリングは週10件程度実施しており、抗菌薬適正使用と感染症治療の質向上に取り組んでいる。
また、周術期管理チーム薬剤師として、術前服用薬・既往歴の確認、術中使用薬剤の調製に関与し、周術期医療における薬物療法の安全性確保に努めている。
新人薬剤師・薬学生への指導、院内勉強会、大学講義、外部講師の経験もあり、感染治療薬、感染制御、無菌調製をテーマとした教育活動に関わっている。学術活動として、感染制御および副作用に関する学会発表、感染制御領域の論文掲載、周術期領域の論文準備、シンポジスト経験3回を有している。
保有資格
- 感染制御認定薬剤師
- 抗菌化学療法認定薬剤師
- 周術期管理チーム薬剤師
職務内容
病棟業務
- 整形外科領域を中心とした薬剤管理指導
- 退院指導
- 持参薬確認
- 処方提案
- 疑義照会
- ポリファーマシー対策
- 薬剤管理サマリー作成
- 必要に応じたかかりつけ薬局との情報連携
手術室・周術期業務
- 術前服用薬の確認
- 既往歴・薬歴の確認
- 術中使用薬剤の調製
- 周術期における薬物療法の安全性確認
- 周術期管理チーム薬剤師としての薬学的支援
感染対策・ICT/AST関連業務
- 環境ラウンド
- 広域抗菌薬使用患者のモニタリング
- 感染症治療に関するコンサルテーション
- 抗菌薬提案:月20〜30件程度
- TDM対応:年間60件程度
- 広域抗菌薬モニタリング:週10件程度
- ICT/ASTカンファレンス参加:月3回程度
教育・学術活動
- 新人薬剤師の指導
- 薬学生実務実習の指導
- 院内勉強会の講師
- 大学講義・外部講師
- 感染治療薬、感染制御、無菌調製に関する教育
- 学会発表:感染制御、副作用に関するテーマ
- 論文掲載:感染制御領域
- 論文準備中:周術期領域
- シンポジスト経験:3回
主な実績
- プレアボイド:月5〜8件程度
- 処方提案:月10〜20件程度
- 疑義照会:月10件程度
- ポリファーマシー対策:月1〜3件程度
- TDM対応:年間60件程度
- 広域抗菌薬使用患者モニタリング:週10件程度
- 抗菌薬提案:月20〜30件程度
- ICT/ASTカンファレンス参加:月3回程度
- 大学講義・外部講師経験
- 学会発表、論文掲載、シンポジスト経験
自己PR
私の強みは、感染症治療、周術期薬学管理、病棟業務を横断しながら、患者安全と薬物療法の最適化に取り組める点です。
整形外科領域の病棟業務では、薬剤管理指導、退院指導、持参薬確認、処方提案、ポリファーマシー対策を実践し、プレアボイドや疑義照会を通じて、薬物療法の安全性向上に努めてきました。
感染症領域では、感染制御認定薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師として、ICT活動、広域抗菌薬使用患者のモニタリング、TDM、感染症治療に関するコンサルテーションに関与しています。抗菌薬提案は月20〜30件程度、TDM対応は年間60件程度実施しており、抗菌薬適正使用と感染症治療の質向上に貢献しています。
周術期領域では、周術期管理チーム薬剤師として、術前服用薬・既往歴の確認、術中使用薬剤の調製に関与し、手術医療における薬物療法の安全性確保に取り組んでいます。
また、新人薬剤師・薬学生への指導、院内勉強会、大学講義、外部講師、学会発表、論文掲載、シンポジスト経験を有しており、臨床実践を教育・学術活動へ展開できる点も強みです。
今後も、感染症治療、周術期薬学管理、病棟業務、教育活動を通じて、患者安全と薬物療法の質向上に貢献していきたいと考えています。
A4 1〜2枚に圧縮するときの注意点
実績が多い人ほど、職務経歴書は長くなりがちです。転職サービスに提出する段階では、まずはA4 1〜2枚に圧縮するのがおすすめです。
- 職務要約は長くしすぎない:最初に強みが伝われば十分
- 数字は優先して残す:月○件、年○件、週○回は説得力がある
- 学会名・施設名は必要に応じて調整:身バレが不安な場合は領域名で表現する
- すべての経験を書かない:応募先に関係する経験を優先する
- 自己PRは1つの軸に絞る:安全性、感染症、周術期、教育などをつなげて書く
提出前チェックリスト
- □ 職務要約だけで強みが伝わる
- □ 病院規模・薬剤師歴・勤務年数が入っている
- □ 保有資格が整理されている
- □ 件数や頻度が入っている
- □ 応募先と関係の薄い情報を入れすぎていない
- □ 守秘義務に配慮している
- □ 学会名・論文名・施設名を出す範囲を調整している
- □ 自己PRが長すぎない
職務経歴書は、一度作って終わりではありません。求人票や応募先の特徴に合わせて、強調する項目を少しずつ変えると伝わりやすくなります。
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まとめ:職務経歴書は「転職する人」だけのものではない
職務経歴書は、転職するためだけの書類ではありません。
病棟業務、処方提案、疑義照会、プレアボイド、感染対策、周術期業務、教育活動、学術活動を整理すると、自分の強みが見えやすくなります。
転職するかどうかをすぐに決める必要はありません。まずはA4 1〜2枚で、自分の経験を棚卸ししておくことが大切です。
自分の経験が外部でどう評価されるのかを知っておくことは、今の職場に残る場合でも、将来のキャリアを考えるうえで大きな判断材料になります。
【無料】病院求人に強い「ファルマスタッフ」で求人票を見ながら整える
職務経歴書は、求人票に合わせて微調整すると伝わりやすくなることがあります。どんな経験を強調すべきか迷う場合は、まず病院求人を見て、書く軸を固めましょう。
いきなり転職する必要はありません。今の経験が外部でどのように評価されるのかを知るだけでも、今後のキャリアを考える材料になります。
※登録・相談が無料かどうか、対応範囲、条件は最新の公式情報をご確認ください。


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