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初めての論文が真っ赤に添削された|落ち込んだときの受け止め方と修正手順

認定・専門

「返ってきた原稿が、真っ赤だった」

初めて論文の添削を受けたとき、私はかなり落ち込みました。

自分なりに一生懸命調べて、構成を考えて、時間をかけて書いた原稿。
それなのに、返ってきたWordファイルを開くと、修正コメントで真っ赤になっていました。

てにをは、論理構成、図表の見せ方、考察の流れ、引用文献の使い方。
ほとんどすべてにコメントが入っていました。

正直、最初はこう思いました。

自分には論文を書く力がないのではないか。
こんな原稿を見せてしまって恥ずかしい。
これは本当に論文になるのだろうか。

でも今振り返ると、あの真っ赤な添削こそが、論文を書く力を伸ばしてくれた大きなきっかけでした。

この記事では、初めて論文添削を受けて落ち込んだ病院薬剤師に向けて、私の体験をもとに、赤字添削の受け止め方と修正の進め方をまとめます。


返ってきた原稿は「真っ赤」だった

真っ赤に添削された論文原稿

勇気を出して、外部の先生に原稿を見てもらったときの話です。

返ってきたWordファイルを開いて、私は愕然としました。

原稿が、真っ赤だったからです。

自分ではかなり整えたつもりでした。
でも、第三者の目で見ると、論理の飛躍、説明不足、図表の分かりにくさ、考察の弱さがたくさんありました。

特に印象に残っているのは、文章の表現だけでなく、論文全体の組み立てに対する指摘が多かったことです。

  • ここは何を示したいのか
  • この結果から、なぜこの考察につながるのか
  • 読者にとって、この情報は必要なのか
  • この図表は本当に分かりやすいのか

自分では見えていなかった弱点が、一気に可視化されました。


最初は「全否定された」と感じた

赤字の多い原稿を見ると、どうしても落ち込みます。

私も最初は、自分の努力そのものを否定されたように感じました。

でも、冷静になって読み返すと、それは全否定ではありませんでした。

むしろ、論文として成立させるために、どこを直せばよいのかを具体的に示してくれているものでした。

赤字が多いということは、見放されたという意味ではありません。

  • 時間をかけて読んでもらえた
  • 直す価値があると思ってもらえた
  • 改善すれば論文として前に進める可能性がある

そう考えると、赤字の見え方が少し変わりました。


赤字は「否定」ではなく「改善の地図」

独学で論文を書いていると、自分の原稿のどこが弱いのか分かりません。

  • 文章が悪いのか
  • 構成が悪いのか
  • 結果の見せ方が悪いのか
  • 考察が浅いのか
  • 投稿先と合っていないのか

自分だけでは判断できないことがたくさんあります。

だからこそ、第三者からの赤字は重要です。

赤字は、自分の能力を否定するものではありません。
どこを直せばよいのかを示してくれる「改善の地図」です。

特に初めて論文を書く段階では、赤字が入るのは自然なことです。
むしろ、最初からほとんど修正なしで通る方が珍しいと思います。


添削コメントは4つに分けて整理する

赤字が多いと、どこから手をつけてよいか分からなくなります。

そのときは、添削コメントを次の4つに分けると整理しやすくなります。

1. すぐ直せる表現の修正

誤字脱字、てにをは、表記ゆれ、略語の統一などです。

これは比較的すぐに直せます。
最初に対応すると、原稿が少しきれいになり、気持ちも前向きになります。

2. 図表や数値の修正

表の見せ方、単位、患者背景、検査値、治療経過などの整理です。

症例報告では、図表の分かりやすさがかなり重要です。
本文で長く説明するより、図表で時系列を示した方が伝わりやすいこともあります。

3. 論理構成の修正

結果から考察へのつながり、考察の順番、主張の強さなどです。

ここは時間がかかります。
単に文章を直すだけではなく、「この論文で何を伝えたいのか」を考え直す必要があるからです。

4. 追加で調べる必要がある内容

引用文献の追加、既報との比較、投稿規定の確認などです。

ここは後回しにすると忘れやすいので、別メモにして管理するのがおすすめです。


修正は一度に全部やらなくていい

真っ赤な原稿を見ると、「全部直さなければ」と焦ります。

でも、一度にすべて直そうとすると、途中で手が止まります。

おすすめは、修正を段階に分けることです。

  1. 誤字脱字や表記ゆれを直す
  2. 図表や数値を整える
  3. 論理構成や考察を見直す
  4. 引用文献や投稿規定を確認する

この順番にすると、少しずつ前に進めます。

特に考察の修正は、一度で完成させようとしない方がよいです。
何度も読み返しながら、少しずつ整えていくものだと思います。


分からない指摘は、そのまま放置しない

添削コメントの中には、意味がすぐに分からないものもあります。

そのときに大切なのは、分からないまま適当に直さないことです。

ただし、何も考えずに「どう直せばいいですか」と聞くのも避けた方がよいです。

添削者に質問するときは、次のように自分なりの案を添えると相談しやすくなります。

このコメントについて、私はAの意味だと理解しました。
そのため、本文をこのように修正しようと考えています。
この方向性でよいでしょうか。

このように聞くと、相手も答えやすくなります。

添削してくれる先生や先輩は、自動販売機ではありません。
時間を割いて原稿を見てくれている相手です。

だからこそ、質問するときは、相手の負担を減らす形にすることが大切です。


添削を受けた後にやってよかったこと

私が実際にやってよかったと思うのは、次の3つです。

1. すぐに返信せず、一晩置いてから読み直す

最初は落ち込んでいるので、冷静にコメントを読めません。

すぐに反応せず、一晩置いてから読み直すだけでも、受け止め方が変わります。

2. コメントを修正項目ごとに分ける

表現、図表、論理構成、追加確認事項に分けるだけで、何をすればよいか見えやすくなりました。

3. どこをどう直したかメモする

修正後に「どこをどう直したか」を簡単にメモしておくと、再度見てもらうときに役立ちます。

これは、査読回答を作る練習にもなります。


赤字が多い原稿ほど、伸びしろがある

論文を書き始めたばかりの頃は、赤字の多さに落ち込みます。

でも、赤字が多いということは、それだけ改善できる場所があるということです。

  • 自分では気づけなかった弱点を教えてもらえる
  • 独学では遠回りしていた部分を、短時間で修正できる
  • 論文として読まれる形に近づける

そう考えると、真っ赤な原稿は失敗ではありません。

むしろ、論文執筆のスタートラインに立てた証拠だと思います。


まだ指導者がいない場合は、探し方から始める

今回の記事では、添削を受けた後の心構えと修正方法を中心に書きました。

一方で、そもそも院内に論文を見てくれる人がいない場合もあると思います。

私もそうでした。

院内に指導者がいなくても、大学、学会、勉強会、共同研究者など、外部に相談先を作ることはできます。

まだ相談できる相手がいない場合は、院内に論文指導者がいない病院薬剤師向けに、メンターの探し方をまとめた記事も参考にしてください。


まとめ:真っ赤な原稿は、Acceptに近づくための途中経過

初めて論文を添削してもらい、原稿が真っ赤になって返ってくると、誰でも落ち込みます。

私もそうでした。

でも、その赤字は全否定ではありません。

  • どこを直せば、より伝わる論文になるのか
  • どこを補えば、読者に理解されやすくなるのか
  • どこを整理すれば、投稿できる原稿に近づくのか

それを示してくれるものです。

大切なのは、赤字を見て止まることではありません。

一つずつ分類して、直せるところから修正することです。

真っ赤な原稿は、恥ずかしいものではありません。
論文が前に進み始めた証拠です。

その赤字を一つずつ直していく先に、投稿、査読、再投稿、そしてAcceptの可能性があります。

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